歯科口腔外科
歯科口腔外科

お口の中は歯だけではなく、歯を支えている顎の骨や舌、歯肉、頬粘膜などの軟組織が存在します。それらの組織、粘膜の異常を外科的に診断・処置を行い顎顔面、口腔内に生じる疾患に対応する診療です。お口の中の異常は、様々な全身疾患の一症状として表れることがあります。
当院では患者様の健康状態を第一に考え、問題があれば適切な医療機関をご紹介することもあります。
親知らずQ&A
第三大臼歯の別称です。
上下、左右に全部で4本あります。しかし親知らずは生まれつき生えてこないこともあります。
Q1. 親知らずは何故抜かなくてはいけないの?
もちろん普通に生えていて、普通に噛んでいる親知らずは無理に抜く必要はありません。ただ、親知らずは正しい位置に生えてくることがあまりなく、横に生えたり、生えきらなかったりすることがほとんどで、腫れたり、隣の歯まで虫歯になることが多く、トラブルの原因になりがちです。ですから、腫れて周囲の骨を溶かしたり、隣の歯が虫歯になる前に、ちゃんと生えていない親知らずは抜いてしまった方が良いでしょう。また、年をとるとだんだん骨が硬くなりますので、若い健康なうちに抜いてしまった方が良いでしょう。

横に生えている親知らずをそのままにしておくと、親知らずばかりか手前の歯まで虫歯になってしまいます。
linkQ2. 親知らずを抜いている時に痛みはないの?
抜歯前に局所麻酔をいたしますので、抜歯中痛みに耐えていただくような事はありません。局所麻酔によって痛みの感覚はなくなりますが、押される感覚は残ります。麻酔はおよそ2,3時間は効いていますので、麻酔が切れてから食事をした方がよいでしょう。
linkQ3. 抜歯後の痛みや腫れはどうなの?
個人差があり予測が難しいのですが、一般的には抜いた後には必ず腫れると思ってください。腫れるというのは、体の刺激に対する正常な反応ですから、無理に抑える必要もありません。腫れのピークは3日程度で、その後は治まっていきます。痛みに関しても抜歯後3~4日はありますが、こちらで痛み止めを処方いたします。
linkQ4. 行ったその日にすぐ抜いてもらえるの?
難しい抜歯の場合は、術前の診査、診断が重要になります。基本的には、初診の日は診査、診断に当て、その次の回の予約をしていただき、抜歯を行います。初診の段階で腫れているようなら、薬で腫れを抑えてから抜歯します。

Q5. 抜いた後に気をつけることは?
激しい運動、長時間の入浴は控えてください。抜歯当日は血行の良くなる行為は出血、痛みの原因になるので、お酒を飲む事は控えてください。
また、こちらからお出ししているお薬とお酒を一緒に飲むと、薬が効きすぎたり、効かなかったりで、キズの治りが悪くなることがありますので気をつけて下さい。
Q6. 抜歯後のトラブルってどんなことがあるの?
抜歯した後に一番多いトラブルは歯槽病(ドライソケット)と呼ばれるものです。抜歯後、だんだん症状が軽くなっていたのに、何日かして抜いた場所がズキズキ痛みだす。通常抜歯した穴には血餅と呼ばれる血の塊で満たされ、それが肉になり穴がふさがっていくのですが、その血の塊がごっそり取れてしまい、骨がむき出しになり痛みが出る。それが歯槽病(ドライソケット)です。
特に下の親知らずを抜いた場合、下あごの骨が硬いこともあって、その発生頻度は5~10人に1人の確率といわれています。抜歯後のトラブルのなかでは最も予測が困難でこうなってしまった場合は傷口に軟膏のガーゼなどを詰め、ふたをし、抗生物質、消炎鎮痛剤などを投与し、キズの治りを待ちます。軟膏ガーゼを詰めることにより、痛みは大幅に軽減します。また下の親知らずを抜いた場合親知らずの根が下あごの神経(下歯槽神経)に近いため、術後に抜いた側の口唇の感覚が鈍くなることがまれにあります。しかし通常は時間と共に軽減していき感覚は元に戻ります。
顎関節症

顎関節(耳の前の付近)が痛い、頬やこめかみ、頸(くび)付近に痛みがある。又は口を開けたときにクリッとした音がなる、時々口が開けにくいことがある、等の症状を伴う疾患を一括して顎関節症と呼んでいます。
- 噛み合わせだけが原因ではない
- かつては顎関節症の原因は噛み合わせの異常にあると言われていましたが、現在では顎関節症の原因となる因子はいくつかあり、それらが積み重なってある耐久限界を超えたときに発症すると言われています。
但し、なりにくい人なりやすい人がいて耐久限界にも個人差がありますので、くいしばりや歯ぎしり、偏咀嚼などの生活習慣の中の要因の積み重ねが“その人の”耐久限界を超えたときに発症するということになるでしょうか。
- 1)ブラキシズム
- 「くいしばり」「歯ぎしり」「歯をカチカチならす」などのことをブラキシズムといい、筋肉を緊張させて顎関節に過度の負担をかけダメージを与える。最も大きな原因と言われています。
- 2)ストレス
- 仕事や家庭、人間関係などのストレス、その他精神的な緊張は、筋肉を緊張させてくいしばりを起こしたり夜間の歯ぎしりを起こしたりと、ブラキシズムに影響します。
- 3)偏咀嚼
- 左右どちらか一方でばかり噛む癖を偏咀嚼といい、片側だけに多くの負担をかけることになり、発症の原因になります。
- 4)顎や筋肉に負担をかける癖や習慣
- うつ伏せ寝、頬杖をつく癖、あごの下に電話をはさむ、猫背の姿勢など
- 5)悪い噛み合わせ
- 噛み合わせについては様々論議があり、現在では多くの原因の中の一つと考えられ、偏咀嚼やブラキシズムの原因として関連していると言われています。
(不良な歯列矯正や歯科治療により噛み合わせの悪さを招くこともあります) - 6)その他
- 歯の治療などで大きく口を開けた、顎や頸部頭などを強く打って顎関節や靱帯を損傷した、など。
- 1)運動治療
- 開口や顎を動かす訓練をして口がよく開くようにします。
- 2)スプリント治療
- スプリントという歯列を覆うマウスピース装具を装着することで顎関節や筋肉への負担を軽くして歯ぎしりや食いしばりの害を緩和します。
- 3)薬物治療
- 痛みが強い場合に薬で炎症を鎮めたり、筋肉が痛みで固まっている場合に筋弛緩剤を用いたりします。
また夜間の歯ぎしりや食いしばりを抑えるために入眠剤、痛みの軽減のために抗不安薬、抗うつ薬を使用する場合もあります。 - 4)外科治療
- その他の治療で症状が改善されない場合には外科療法が行われる場合もあります。関節内に強い炎症がある場合に針をさして関節内部の物質を洗い流す「関節腔内洗浄療法」、関節内で関節円板と骨の癒着がある場合にそれをはがす「関節手術」などがあります。
- 5)咬合治療
- 噛み合わせが顎関節症の原因なのか結果なのか、その関係がまだわかっていないとされています。
噛み合わせの異常が原因となっていてそれを取り除くことにより症状の改善が見込める場合には、初期段階ではごく簡単な噛み合わせの治療を行い、治療の最後に最終的な噛み合わせの治療を行います。
顎関節症は生活習慣病的な部分が大きいため、患者様自身が行う自宅療法(=セルフケア)が重要となります。顎関節症を起こしている歯ぎしりや偏咀嚼などの悪習癖やそれを誘発する背景などを把握してそれらを取り除くことをしなければ根本的な治療にはならないともいえます。それは症状の改善とともに再発の予防にもなります。
<主なセルフケア>
- 歯を接触させない
- くいしばりをしないようにする。上下の歯が接触するのは物を噛むときだけで、通常時は歯を接触させないようにして余計な負担をかけないようにする。
- 硬いものは食べない
- 痛みや口が開けづらい症状がある場合は、しばらくは硬いものを食べないよう注意する。
- 口を大きく開けない
- 無理に口を大きく開けない。食べ物を小さく切ったり、会話や、あくび、歯科治療などにも注意する。
- 冷湿布、温湿布
- 痛みの急性期には冷湿布が有効。あごを動かさずに冷やしすぎると血液循環が悪くなるので注意する。
慢性的な痛みには温湿布をすると筋肉の緊張や痛みが緩和される。 - マッサージ
- あごの筋肉が痛むときはマッサージをすると血行がよくなり痛みが軽減される。弱っている筋肉を痛めないように強く揉みすぎない。
- よい姿勢を保つ
- 立つ姿勢や座る姿勢を正しくする。猫背やあごを突き出す姿勢になっていないか注意する。同じ姿勢を長時間続けないようにし、ときどきストレッチなどをする。
- うつ伏せ寝をしない
- うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにする。枕も高いものは避ける。
- あごの運動をする
- 関節や筋肉の痛みが緩和されたら、少しずつ顎の運動を行う。口の開閉や顎を横に動かしたり、首や肩のストレッチをする。歯科医師に相談して顎の筋肉エクササイズなどを症状をみながら行う。









