歯科法医学②

投稿日:2016年1月26日

カテゴリ:新津田沼歯科ブログ

こんにちは。法医学教室在籍の歯科医師の森です。

前回、身元不明者の身元確認に歯科所見が有用であるという話をブログに載せましたが、今回はもう少し生化学的な年齢推定法をご紹介します。

新聞などで「歯型による身元確認」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、「歯型」というのはいわゆる歯科治療痕のことを指します。
しかし、当然歯科治療痕の無い場合もありますよね。指紋やDNA型検査で身元確認ができればいいですが、何も手掛かりがない場合、「歯」そのものの成分を分析して年齢を推定する方法があります。
歯の象牙質にはアミノ酸が含まれていますが、このアミノ酸の光学異性体を分離し、その比率(ラセミ化率)から年齢を推定できるのです。
その精度は、検査条件にもよりますが±5歳程度で推定が可能です。身体の形態学的特徴ではここまで推定幅を狭くできる年齢推定法はないので、この方法が広く実用化されるようになれば、身元確認捜査にも非常に役に立つでしょう。
この検査には健康な象牙質(虫歯になっておらず、根管治療もされていない)が必要なので、万が一の時に備えて歯の健康を保ちましょう!