ジルコニアクラウンによる審美修復症例
ジルコニアクラウンによる審美修復症例
こちらの患者さまは、右上のかぶせ物が土台ごと外れてしまったため、急患でご来院されました。
ホームページをご覧になり、院内がきれいで雰囲気が良さそうだったことや、口コミの評価が良かったことから、当院を選んでくださったそうです。
初診時のお口の状態
右上4番の被せ物と土台が外れ、歯根だけが残った状態でした。
患者さまのご希望
「できるだけ抜歯をせず、自分の歯を残したい。かぶせ物もできるだけ自然な仕上がりにしたい」とのご希望がありました。
虫歯の除去・根管治療
診査結果と抜歯の可能性についてご説明したうえで患者さまと相談し、まずは虫歯の除去と根管治療を行い、歯を残せるかどうかを確認することにしました。
虫歯が歯肉の下まで進行していたため、感染した部分を取り除き、CR(コンポジットレジン)を使用して歯の周囲に隔壁を作りました。隔壁を作ることで、唾液や細菌が根管内へ入り込むのを防ぎながら治療を進められます。
ファイバーコアによる土台の作製
根管治療後は、かぶせ物を支えるための土台を作製しました。今回は、天然歯に近いしなやかさを持ち、歯根にかかる負担を抑えやすいファイバーコアを使用しています。
しかし、残っている歯の高さが短く、歯肉とほぼ同じ高さ、または一部が歯肉の下に隠れている状態でした。
このままかぶせ物を装着すると、かぶせ物の脱離や歯根破折が起こる可能性があるため、歯周外科処置も行うことをご提案しました。
歯周外科処置
歯周外科処置では、歯肉を開き、歯肉の中に付着していた歯石や炎症を起こした組織を取り除きました。
さらに、歯肉の位置を調整し、かぶせ物が歯を取り囲むために必要な歯の高さを確保しました。
健康な歯質を一定の高さまで確保し、かぶせ物が歯を取り囲む構造を作ることを「フェルール効果」といいます。
フェルール効果を得ることで、かぶせ物の脱離や歯根破折のリスクを軽減できます。
支台歯の形成
歯周外科処置後は、歯肉の治りや痛みなどの症状を確認するため、TEK(仮歯)を装着して経過を観察しました。
痛みなどの症状がなく、歯肉の状態が安定したことを確認したうえで、最終的なかぶせ物を作るために歯の形を整え、型取りを行いました。
ジルコニアクラウンの作製
最終的な被せ物には、ジルコニアクラウンを選択しました。ジルコニアは強度が高く、天然歯に近い色調を再現しやすいセラミック素材です。金属を使用しないため、金属色が透けたり、歯肉との境目が黒く見えたりしにくく、自然な仕上がりを目指せます。
ジルコニアクラウンの装着・治療完了
患者さまと一緒に周囲の歯との色味や形のバランスを確認し、細かく調整したうえでジルコニアクラウンを装着しました。噛み合わせや歯肉との適合状態にも問題がないことを確認し、治療を完了しました。
治療後の患者さまの感想・今後の予定
患者さまは、抜歯をせずにご自身の歯を残せたことに加え、自然な見た目に仕上がったことを大変喜ばれていました。
今回治療した歯は、神経を失った失活歯です。神経のある歯と比べて歯根破折などのリスクが高いため、定期的な確認が欠かせません。今後もメンテナンスでご来院いただき、ジルコニアクラウンや歯肉、歯根の状態を確認しながら、できるだけ長くご自身の歯を維持できるよう経過を診ていく予定です。
| 年齢/性別 | 50代女性 |
|---|---|
| 治療期間・回数 | 約6ヵ月(通院11回)※消毒・抜糸等含む |
| 治療部位 | 右上4 |
| 治療費 | ・ジルコニアクラウン(かぶせ物)143,000円(税込) ・ファイバーコア(土台)11,000円(税込) ・補綴物印象代4,400円(税込) ・土台印象代2,200円(税込) ・仮歯3,300円(税込) ※根管治療は保険診療 |
| リスクなど | ・失活歯のため、生活歯と比べて歯根破折などのリスクが高くなります。 |











